
西村被(TCB)
7月18日、名古屋市内の“MARCY”を決勝会場に、第4回名古屋オープンがおこなわれた。昨年までは数名のプロを“招待”という形で参加させていた今大会だが、今年からは完全なオープン戦という形で再スタートだ。エントリー130数名というのは、同じ名古屋でおこなわれた昨年の東海9ボールGP男子とほぼ同数だそうだから、一日開催のオープン戦としては上々の集まりだったのではないだろうか。
通常プロの試合はきっちり男女に別れ、混合戦というのがほとんどない。プロの試合がランキングを競う為のものだと考えればそれも当然なのだが、男女トップがガチンコでぶつかり合うのを見てみたいというのもファン心理。そういう意味で、男女それぞれを代表する若手トップの激突、飯間智也 vs 河原千尋(Mezz)が実現したのは本当にラッキーだった。試合内容そのものも両者の魅力が詰まった好ゲームだったし、ましてやそれをUSTREAMで流せたのだから、遙々名古屋まで行った甲斐があったというものだ。
朝一からのプレーを見る限り、今日の羅立文(K.Andy)も盤石に見えた。羅が凄いのは、格下と思える相手と当たった時の取りこぼしが本当に少ないところ。ランキング上位勢がほとんどベスト16に残れなかった中、唯一人いつも通りの強さを見せつけていた。そんな羅にベスト16で土を付けたのが杉原匡(Adam)。2-5の羅リーチから捲ったのだからお見事。最終ラック、羅がミスした4番からの取り切りは、この日の会場で最も緊張感が高まった時間帯であり、皆が杉原のショットに釘付けだった。
羅の敗因を敢えて挙げれば、慎重さが仇になったというところか。5-2リーチの取り出し、ヒルヒルで杉原ブレイクスクラッチのフリーボールからの取り出し、同4番に出した後。その3回とも、ショットクロックが入っていなかったこともあって羅はじっくり時間を使った。だが、結局取り切れなかったいうことは、長考が必ずしも良い結果を生むとは限らないという示唆なのかもしれない。余りに長い“間”が、杉原の闘志に火を点けてしまったのかもしれないし、自分の決断を鈍らせるだけだったかもしれないからだ。(※)
それにしても、9ボール(10ボール)とはなんと勝ちきるのが難しいゲームなことか。大塚 vs 穂高ヒルヒルのラスト10番、大塚の出しがあとちょっと強ければ……。津堅 vs 野村のヒルヒル8番、津堅が落ち着いてレストで撞いていれば……。そして、羅 vs 杉原の4番だ。あの一球、ただ入れるだけなら問題がなかったはず。だが、5番により確実に出す為には、羅はヒネらざるを得なかったのだろう。そんな、勝負のアヤがこの日いくつもあったのだ。
決勝に進んだのは、今年の日本男子最大のダークホース西村被(TCB)と、フィリピンのルディ・モルタ。ルディのベスト8( vs 杉原)&準決勝( vs 星)の2試合はやばかった。ショットクロックが入ったことでかえってリズムが良くなったようで、瞬く間にプロ2人が粉砕されてしまった。杉原は0-4まで走られた後、この日一番のスーパー1-10コンビを決めるなど粘ったのだが、最後は力尽きた。
西村の今年の活躍ぶりは「On the hill !」で何度も書いてきたのでここでは割愛する。カタールから帰国後、今大会が初めての実戦にもかかわらず、彼のプレーの安定度はさすがの一言だった。先のカタール男子9ボール世界選手権ステージ1で、西村が決定戦を二度とも負けていたことから、mathildaは、彼が決勝でおかしくなるのではと危惧していたのだが、まったくの杞憂だった。むしろ結果から見れば、06年東海9GPの決勝で負けているルディの方に、焦りがあったのかもしれない。
終了が午前1時過ぎ。15時間に及ぶ激闘を制した最大の要因は、技術と精神力を支える土台、“体力”にあったかもしれない。一見華奢に見える西村だが、実は日頃からかなり身体を鍛えている事実は無視できない。ただ単に若さの勢いに頼るのではなく、アスリートとしての基礎作りを怠らないところに、西村の強さの秘密がある。決勝後半、やや乱れたルディに対して、西村の上がりの8番9番は、共に集中力なしには決められない難しいカットだった。7番からの出しミスが原因とはいえ、決勝であんなに格好良い勝ち方はそうそう出来ないものだ。
12月にプロ入りするという西村、果たして今年の後半戦であといくつ“ベストアマ”の称号を集めるだろうか。トップアマからプロ入りしたプレイヤーは、誰しも最初はプロの厳しい洗礼に足を掬われる。球聖&名人のダブルタイトルホルダーだった栗林達(Justdoit)ですら、プロとしてのブレイクには相応の時間が必要だったのだから。だが西村なら、そんなジンクスはお構いなしに淡々と結果を積み重ねて行くような気がする。プロ入り一年目でランキング1位を奪取した大井直幸(Flannel)のように。
最後にUSTREAMに関して。今回、mathildaが確認した最高人数は273でした。これまでの最高が210前後だったので、公式戦でもないのにこの数字が出たことにはちょっとびっくり。来週末は九州レディースをUSTREAM予定です。
(※)余談だが、羅はグランプリ第1戦&第4戦、北海道OP、全日本14-1と、出場したJPBA公式戦4戦で連勝記録を更新中だ。ちゃんと計算していないのだが、約30連勝といったところではないだろうか。今度ちゃんと数えておきます。
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ハウス要項
大会日程
2010年7月:




