栗林達(Justdoit)
第6戦まですべて優勝者が違う大混戦となった今年のグランプリイースト。当然のように、年間MVPの行方も最終第7戦で決まる。前日予選前までの順位は以下の通り。このうち栗林達(Justdoit)は前戦優勝シードなので、820P以上が確定の状態。
26日の前日予選、羅立文(K.Andy)と土方隼斗(Mezz)はベスト16進出を決めるも、赤狩山幸男(Bagus)がベスト64で敗れてしまう。これで赤狩山の900Pが確定する。
27日ベスト16。抽選の結果、羅と栗林の直接対決に。栗林6-5からブレイクスクラッチ、マスワリで羅が逆転リーチ。続く栗林のブレイクはノーイン。息詰まるセーフティ戦の末、このラックを栗林が取ってヒルヒル。そして羅最後のブレイクが……ノーイン。栗林、これを取り切ってベスト8進出。羅は880Pで確定。
【Youtube】羅立文 vs 栗林達(ベスト16)
続くベスト8戦で土方、栗林、共に勝ち上がり、この時点でのポイントは、土方900P、栗林860P。同Pの場合は全国ランキング上位が上になるので、土方が栗林との直接対決に勝てば、
1…土方(920↑)、2…赤狩山(900)、3…羅(880)、4…栗林(860)
で決まり。栗林が勝って決勝で負けると、
1…土方(900)、2…赤狩山(900)、3…羅(880)、4…栗林(880)
で土方がMVP。だが、栗林が優勝すると、
1…栗林(940)、2…土方(900)、3…赤狩山(900)、4…羅(880)
となり、大どんでん返しが成立するのだ。
そして、準決勝の土方 vs 栗林。土方が7-4とリーチをかけるも、栗林が巻き返して7-6。土方のブレイクスクラッチでヒルヒル。最後は栗林がマスワリ締め!ちなみに取り出しの1-6キャノンはこんな配置。
6番の短クッション側には2番があり、どう見ても簡単なキャノンではなかったのだが、栗林はこれを決め、1番へのポジションにも成功だ。もうお見事というしかない。
決勝の相手は公式戦初優勝を狙う津堅翔(K.Andy)が早瀬優治(Flannel)を倒して勝ち上がって来た。津堅は2010年第6戦以来のGP決勝進出で、その時は土方に初優勝を阻まれた。会場には両者共に奥さんと子供が応援に駆けつけている。栗林が勝てばGP連勝&MVP獲得、共に絶対勝ちたい一戦だ。
試合は中盤、津堅が5-2とリードして再三チャンスを迎えるも決めきれず、津堅6-3から栗林が連マスを絡めて6-7逆転リーチ。続く津堅のブレイクでは津堅が取り出し1番ロングをとばすも次に縦バンクを決めてヒルヒル。最後の栗林ブレイクは入るも難しい。しかし栗林はセーフティを2回成功させ、9球の取り切りに成功。グランプリ最終戦、筋書きのないドラマの主役を見事に演じきってみせた。栗林のGPイースト優勝はこれで5つ。年間MVPは初めてだ。9月の9ボール世界選手権といい、今年の栗林にはドラマがある。
これで今年のグランプリイーストは全日程を終了。井上浩平(Link)の公式戦初優勝で始まった今シーズンは、最後までエキサイティングな試合の連続でした。これでJPBA男子公式戦は全日本選手権を残すのみ。横田東日本ブロック長も最後の挨拶で語っていましたが、2005年の奥村健以来の日本人による全日本選手権優勝を是非実現して欲しいと思います。頑張れ、日本!
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〈BD〉GPE-7のちょっと裏側
GPイースト'13:栗林達優勝!年間MVPも奪取!!
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