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「 2012 バンドゲーム トライアルシリーズ 第2戦 」
キャロムビリヤード若手プレイヤーの登竜門、バンドトライアル第2戦が7月28日に志木・ビリヤードWINDにおいて開催された。
前回、今年の第1戦のファイナルでは最近、最年少で目を見張るほどの勢いを見せている森雄介選手に対し、高橋朋隆プロが先輩の意地を見せ、久々の優勝をしている。
今回の出場者は計21名、第1戦に引き続きさらに5名増員、最多参加人数となった。試合方式は予選で40点ゲームでの予定であったが、参加人数が増えた為、30点ゲーム5名3組、6名1組のリーグ戦で、各組上位2名が8名の40点ゲーム、決勝シングルトーナメントに進出し、ベスト4のそれぞれの敗者同士が3位決定戦となる。
「 レディースプレイヤーも増員 」
今回は今年の11月に世界3Cレディース選手権を控えている肥田緒里恵プロ、先日のアダムエメラルドカップのファイナルで肥田プロと厳しいバトルを演じた林奈美子、バンド初挑戦の東内那津未プロをはじめとしたレディースが4名、初出場者も増え、どのようなプレイが見られるか今後以降も楽しみである。
「 予選リーグ、清田プロが快進撃! 」
予選リーグでは1組で米山プロ、相変わらず軽快なプレイの森雄介選手が順当に勝ち星を重ね、1着で通過。米山選手は戸部戦でややスコアを落としたものの、2着で決勝に進む。注目レディースの林奈美子プロはなかなか感じが掴めず、モチベーションが今ひとつ上がらない様子だった。ここはあきらめずに、次回は元気なプレイに期待したい。チャレンジャーの立場といえる戸部、遠山選手はまだこのゲームに慣れない感があったようだ。今回の予選では30点で点数が少し短いせいか、慎重なプレイになりやすく、ゲーム運びが難しい。少々プレイヤーにとっては波に乗り難いイメージを感じさせた。
予選2組では、前回優勝の高橋プロ、田中プロが安定した強さを見せ、共に3勝1敗で4点に迫る好アベレージで決勝トーナメントに進出した。同組の内藤選手は、以前に全日本オープンバンド選手権で第5位に入賞した実績があるが、今回は積極性や覇気を感じさせず、1勝3敗の同組3位に甘んじた。初参加レディースの東内プロは未だ手探りの感があったが、惜しくもワンモアで上がれずの場面があった。これからの選手なので、バンドのイメージを何処かで掴かんで貰いたい。このシリーズでは常連の阪本選手は今回は普段、思ったように練習の時間を捻出できなかったのか、なかなか集中が出来ない様子ではあったが、元々指向性の高いプレイヤーなので、何処かで実力を発揮する場面が見られるよう、期待したい。
予選3組ではホームテーブルの阿部プロが復調、8月の全日本オープンバンドが控えていることもあり、充実したプレイで今季ベストの3キューのハイスコアを含む全勝の1着で予選を通過した。同組の元アマチュアチャンピオンの榎本選手はバンドでは久しぶりの参戦となったせいなのか、以前のような鋭さが出せずに苦労している様子で、1勝3敗は本人も意外だったのかもしれない。レディースの吉村選手はこのゲームに関しては普段の撞き込みがもう少し要求される雰囲気がした。関東キャロム連盟から初参加の坂森選手は中台キャロムでは実績のあるプレイヤーだが、これから大台キャロムでのボールの走りやクッションの出方などを研究すれば自分のプレイが発揮できるチャンスが巡ってくるであろう。今年の第1戦から参加している若手の清田プロは、阿部プロには早いキュー数で上がられてしまったが、他のゲームでは持ち前の集中力を発揮、荒削りながら難球を次々当てて行くプレイはまるで米山プロを彷彿させるようなスタイルを感じさせ、3勝1敗の快進撃で決勝トーナメントに初の進出を果たした。
予選4組では熊沢プロが好調、全く相手にチャンスを与えずに無難なゲーム運びで3勝し、決勝進出を早々と決めた。
「 肥田緒里恵選手、バンド技術の著しい向上 」
予選同4組の肥田緒里恵プロは最近、世界3Cレディースの話題でスポットライトを何かと当てられることが多いので、他の選手に比べ、本人への掛かるプレッシャーは並ではないと思われる。しかし、そんな心配は全く無用、と言わんばかりに等の本人はむしろ試合を楽しんでいるかのようなリラックスしたプレイで、そのスコア自体よりも技術的にも内容が著しく向上している部分がありありと感じられ、特にマッセのコントロールの冴えは目を見張るものがあった。 肥田プロは 四ッ球、カードル等のストレートキャロム系のキャリアは余り有る方ではないが、おそらく以前にアーティスティック競技で身に付けた感覚の応用がバンドのマッセ技術への向上にも繋がっているものと思われる。 まさに「 キャロムレディース界の天才 」と言っていいだろう。肥田プロは男子に混じり、全日本アーティスティック選手権で第3位に入賞したことがあり、よく出場していた当時は男子をも凌ぎ、女子としては驚異の9連続得点の日本記録まで叩き出した。 当時にもし、「 世界アーティスティックレディース選手権 」という試合があれば、彼女は間違いなく他の選手とは格段に差がつくチャンピオンであったはず。そして現在、3Cだけではなく、「 世界レディースバンド選手権 」があれば、彼女はそこでもおそらくチャンピオンになるであろう。 もし、同じアベレージのバンド競技でのレディースプレイヤーが居たとしても、肥田緒里恵プロの当てる力や勝負強さには及ばないはずである。着々と新たな技術を少しずつ身に付けてきている肥田緒里恵プロ、今年の東京で開催される世界3Cレディース選手権が益々楽しみである。
「 前回ファイナル同士の対戦で、森ジュニアが高橋プロを破る! 」
決勝トーナメントに入りベスト8、米山 vs 田中 の対戦は予選では好調だった田中プロがここで当たりが止まり、得点が思いの他伸びない。 米山プロもまだ本調子とはいえないが持ち前の勝負強さでゲーム際で15キューで田中プロを退けた。一方、前回の第1戦でファイナルを演じた 高橋 vs 森 の対戦は出だしで当たりが出ない高橋プロに対し、森雄介が途中リードを奪い、最後まで伸び悩んでしまった高橋プロを下して、前回のリベンジを果たした。熊沢 vs 清田 の対戦は、熊沢プロが清田プロの大胆なプレイに翻弄されたかスコアが伸びず、16キューで清田プロが優勝候補の一角の熊沢プロを破る金星を挙げ、ベスト4に進出した。肥田 vs 阿部 の対戦は、阿部がまず、序盤リードを奪ったが、肥田プロが途中で17点の中ランを出して追いつく。 ここで予選から通じて好調を維持してきた阿部プロが勝負を意識してしまったのか、当たりがピタリと止まり、最後はゲームが縺れた所で肥田プロが本来の勝負強さを発揮、15キューで阿部プロを下した。
「 復調の米山プロ。「若手の荒法師」清田プロが初のファイナルへ 」
準決勝ベスト4に入り、米山 vs 森 の対戦は、序盤で森選手がリードを取るが責め喘いでいる間に米山プロにスイッチが入り、思い出したように必殺のバラ球攻撃で得点を重ね、あっけにとられている森選手を尻目に米山プロが10キューで勝利した。 『難球の王者』米山プロ久々の復活で、ファイナルへの進出となった。一方、清田 vs 肥田 の対戦は序盤から両者ともスコアが伸びず、縺れたような試合展開となったが、ややキュー数が伸びて、得点の切っ掛けが掴めなかった肥田プロをパワー攻撃のようなプレイで清田プロが18キューで勝利し、バンドトライアルシリーズ2回目の参戦にして早くも初のファイナル進出の快挙となった。
今回、バンドでは快進撃を見せた清田篤史プロは最近、3Cで少しずつ力を付けている将来有望な
若手プレイヤーだが、体育会系を思わせるような体格にも恵まれ、その風貌はなにやら「 織田無道 」を連想させるようだが、バンドのプレイ内容は荒削りに加えて、どんな球でも得点する力は凄まじく、まさに「 キャロム界の若手荒法師 」と形容したくなるようなキューさばきを見せてくれる。これは今までのバンドトライアルの上位陣にとっては脅威でもあり、強烈なタイプのプレイヤーが出現したようだ。
「 肥田緒里恵プロ、前回に引き続き連続で第3位に入賞 」
3位決定戦では最近とかく注目がされている両者、 森 vs 肥田 の対戦となったが、今回は序盤から森選手の強引なプレイが目立ち、やや丁寧さを欠いた感じで得点が伸びない。 そこで着実に得点を重ねて行く肥田プロがリードを続け、11キューで森選手を下して前回に引き続き連続になる第3位に入賞した。 今回のバンドでは、先輩お姉さんプロの貫禄といったところだろうか。
森雄介選手はまだ18才、バンドに関しては父の森陽一郎プロのような粘り強さや我慢強さも身に付ければ正に鬼に金棒、将来さらに最も強いプレイヤーに間違いなく成長するであろう。この2日後に森雄介選手はスペインに渡り、ダニエル・サンチェスの元で修行をする予定だが、また1ヵ月後に日本に戻ってくるので、その成長ぶりが見られるのがまた楽しみである。
「 米山プロ、復活の勝利! 」
いよいよ優勝決定戦は 米山 vs 清田 の対決になり、ゲームは混沌とした出だしとなったが、
プレイ内容は両者共に共通するものがあり、つば迫り合いのように、お互いにこう着したような
ゲーム展開となった。 なかなかランに繋がらず、後半に競り合いになってきて、残りが10点位になってくると、殆んどワンチャンスで外した方が負けになるようなムードになる。結果、清田プロが6点残しで外して、米山プロが20キューで勝利し、勝負所になって経験の差で先輩に軍配が上がった。 米山プロは昨年の第3戦の優勝以来、少々息を潜めていたようだが、バンドトライアルでは通算4度目の優勝で久々の復活を果たした形になった。
ここで気になるシリーズランキングだが、第2戦終了現在、高橋プロと米山プロが同ポイントで並び、アベレージ差で高橋プロがトップ。2番手は米山プロとなり、森雄介選手が3位、肥田緒里恵プロが4位、今回活躍した清田プロが5番手につけている。
シリーズ3賞のグランドアベレージは高橋プロの3.354、ハイランは森雄介選手の30点、ベストゲームはやはり森雄介の40点4キュー、阿部プロの30点3キューと続く。
ここの所、バンドトライアルでは出場者が増員し、今までの試合フォーマットでは対応できない
状態になってきているので、今後は予選・決勝を別会場に分けて行なう事が検討されるが、決勝にシードを設け、予選に出場するプレイヤーは、エントリーフィー無料(テープル使用料別)にして、決勝に進んだプレイヤーは従来通りのエントリーフィーにする、といった企画も考えられている。そうなった場合は、今後ますますバンドプレイヤーの数が増えていく可能性が高くなり、
さらに発展、盛り上がりへの期待が大きくなる。 上位陣にとっても大きな刺激となるであろう。
次回、「 2012バンドゲーム トライアルシリーズ 第3戦 」の開催は9月29日(土)、会場は未定。要項は下記の通り。
年4回開催。 年間ポイントランキング方式で上位5位までがシリーズ入賞。
参加資格/ プロ・アマチュア49才以下、(女性は年齢制限無し)
公式オープンバンド選手権・プロバンド選手権の優勝者を除く。
3C・四ッ球・カードルのいずれかが2段以上。
ポケットはSAクラス以上、ポケットプロも出場可。 要CSカード。
特別参加/ シリーズ最終戦にて全日本オープンバンド・プロバンド選手権の優勝者が参加。( 特別参加者はランキング枠外 )
エントリーフィー/ 3,500円(テーブル使用料込み)
賞 典 / 入賞は毎大会5位まで、シリーズランキング賞5位まで、シリーズ三賞あり。
服 装 / ドレスコードA(正装)
主 催 / バンドゲーム推進委員会
申し込み・問い合わせ / ビリヤード アレナ TEL. 03-3948-1331
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日程……8月5日




