
ケリー・フィッシャー(Fury)
イングランド出身のケリーは今年の8月で34歳。女子スヌーカー界で頭角を現したケリーは、1998年から世界選手権で3連覇を達成。計5回の優勝でスヌーカー界の女王として君臨しました。スヌーカーのハイエストブレイクは125。2004年以降はプールに転向してWPBAに本格参戦し、これまでに計5回のツアー優勝を記録しています。
ケリーの一番の特徴は“速さ”です。スヌーカー出身らしい絶対の入れの精度で入れ倒す!男子に比べて遅撞きが多い女子の世界においては特筆ものの速さです。日本男子に例えるなら、大井直幸(Flannel)が一番近いでしょうか。ただ、入れの強さは諸刃の剣。一度リズムが狂ってしまうと、あっさり負けてしまうことも多々あり、なかなか世界タイトルまでは手が届きませんでした。とりわけ、彼女がWPBAでのし上がっていった時期は台湾&中国の若手女子が台頭してきた時期と重なります。アリソン・フィッシャー(Cuetec)&カレン・コー、二人の偉大なチャンピオンを押しのけて欧米の頂点に立っても、自分よりも一回り以上若いアジアの強敵に立ち向かわなければならなかったのです。しかし逆に言えば、その結果としてケリーは「御山の大将」になることなく、自分に更なるレベルアップを課し、“巧さ”を身につけることが出来たのです。そして昨年は遂にマニラの10ボール世界選手権でタイトルを獲得。“速い、巧い”に待望の“強い”が加わったケリーは、今大会でも、キム・ガヨン、劉莎莎、付小芳と、3名の元9ボール世界チャンピオンを撃破して、史上初となる9&10ボールW世界チャンピオンの座に就きました。中国サイトの報道によれば、今大会の結果からケリーが陳思明を抜いてWPAランキング1位になり、準優勝の付小芳が3位になるそうです。次のWPAランキング対象試合は8月マニラの10ボール世界選手権。ケリーの世界選手権3連覇なるか?注目ですね。
Kelly Fisher Claims the Gold
http://en.wikipedia.org/wiki/Kelly_Fisher

付小芳
【決勝(9先)】→スコア速報
http://twtr.jp/user/poolwpa/status?guid=ON
付小芳 6-W K・フィッシャー(Fury)
付小芳が勝てば2年ぶり2度目の戴冠。フィッシャーが勝てば女子史上初の9&10ダブル世界チャンピオンの誕生です!決勝は日本時間20時スタート!

3位タイ:劉莎莎(Adam)

3位タイ:蔡佩真
【ベスト4(9先)】→スコア速報
付小芳 W-6 蔡佩真
劉莎莎(Adam) 8-W K・フィッシャー(Fury)
今年で4年目を迎えた中国瀋陽での女子9ボール世界選手権。09年、劉莎莎(Adam)。10年、付小芳。11年、11年畢竹清(Mezz)と3年連続で中国勢が戴冠。女子ビリヤード界を席巻する中国勢は、ディフェンディング・チャンピオンがベスト32で曽根恭子(Adam)に敗れ、昨年準優勝にして2011年度のWPA-MVPに輝いた陳思明もベスト8で敗退したものの、付小芳と劉莎莎(Adam)が2度目の頂点まであと2つというところまで勝ち上がってきた。二人の比較ではやはり、陳思明を競り落とし、今年の中国国際プロツアー第1戦で勝ち星を挙げている付小芳に勢いがあるか。
彼女たちの前に立ちはだかるのは、昨年の10ボール世界選手権ファイナリストコンビにして、FURYのプロスタッフ仲間でもあるK・フィッシャー(Fury)と蔡佩真。蔡佩真は4人の中で唯一世界タイトルがないものの、09年のチャイナOPを制し、実力&実績は十分。だが、やはり女王最有力候補はK・フィッシャー(Fury)で間違いない。キム・ガヨンとヒルヒルの死闘になったベスト32戦(動画)を観れば、彼女の力が一枚抜けていることをおわかり頂けるだろう。
いよいよ本日最終決戦開始。果たして栄冠は誰の手に!?
























