
ニノイ・アキノ空港にてこの文章を書いている。
昨日の決勝戦、mathildaは結構な確率でモリス vs コルテッザの再戦があるのではないかと予想していた。理由は、同じ舞台で決勝&準決勝を撞いた経験がプラスに働くのではないかという点、そして、先週のWorld Cup of Poolと、勝者最終でのアルカノ戦を見る限り、エフレンの調子が決して良いとは思えなかったからだ。更に、30秒ルールが彼にはマイナスになるのではないかという読みもあった。
しかし、結果はご存じの通り、Predator 10-ball Manilaは神様の大復活劇で幕を閉じた。この日、球回りが最も良かったのエフレンであったことは間違いない。そして、30秒ルールと場の空気に先に浮き足立ってしまったのは、モリスであり、ゴメスであった。普段のモリスなら、穴前のコンビをとばしたり、ハイボールでクッションに入れた手玉をスクラッチさせるようなミスをするはずがない。だが、まるで先達に道を譲るかのように、彼はエフレンの後塵を拝してしまった。準決勝でコルテッザを0-3ビハインドから捲り上げたゴメスもそう。決勝で5-1とリードを広げた時は行けそうに見えたのだが、そこからの5点が遠かった。ラスト3ラック、先にリーチをかけられ、なんとか追いついたものの、ゴメスの表情は勝つべき者の顔ではなかった。中盤、エフレンのタイムアウトが2度目じゃないかとレフェリーに抗議したものの、それもうやむやのままに。相手がモリスだったら、ゴメスはコルテッザ戦の勢いのままに初の国際大会優勝を勝ち取っていたかもしれない。だが相手は母国の英雄。場の空気を読まずに集中出来るほど、ゴメスは強くなかった。
今年のマスターズ、優勝したオルコロがゲームボールを落とした瞬間、びっくりするほどの雄叫びをあげたことが印象的だった。勝負の世界、準優勝では意味がない。名前を歴史に刻めるのは勝った者だけなのだ。彼はそういった決勝で勝つ意味をよくわかっていたから、勝って初めて感情を爆発させたのだ。大きなシルバーメダルを4つも抱えてしまったゴメス。決勝戦ではセーフティ戦でまったく五分に神様と渡り合っていた。彼に必要なのは少しの運と、自らを信じる強い気持ちなのだ。
神様が勝てば皆が嬉しい。大団円という言葉がよく似合うエフレンの勝利。だが、力の衰えはやはりはっきりとそのプレーに現れている。決勝戦でちょい嫌らしいロングの球を3回ミスしていたように、やはりシュート力は落ちている。終盤は難しい入れに対してはすべてセーフティで対応していたくらいだ。だが、セーフティに関してはやはり絶品のvery max! 絶妙な力加減も見事だし、その引き出しの多さはさすがの一言だ。だからエフレンは、サイドからブレイクしていたのだろう。例えブレイクインしなくても、トラブル配置が残ってセーフティ戦になれば自分に分があるのだから。
9ボールと10ボール。たった1個の違いでしかないのに、そのゲーム性にはなんと大きな違いが生まれることか。ボールが多くテーブルに残り、クラスターが出来がちな10ボールでは、セーフティを選択する割合がやはり高くなる。そういった、自身に手番が回ってくるゲームなら、まだまだエフレンにも勝つチャンスは十分にあるというわけだ。つまり逆に言えば、今の9ボールならもうエフレンは怖くない。今年のマスターズでもエフレンはボロボロだった。日本人選手の皆さん、もう一度書くよ、今の9ボールならもうエフレンは怖くない。今年のUS9ボールオープンや全日本選手権でエフレンと当たるようなことがあったら、喜びなさい。10ボールですら、モリスとゴメスに勝つチャンスは十分にあった。負けないと思っていたから、アルカノは勝者最終でエフレンに勝ったのだ。
では、帰国します m(_ _)m

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